その技術は何の為？ってことを考える。
2008年11月10日 音楽 コメント (4)
実はおふくろ愛用のアナログカメラが壊れて、大好きな写真が撮れなくなった。自転車とカメラはあの人にとってマストアイテムだ。それも大事な改装中に...で、まあ改装が終わった後ではあるが、それを修理に出しつつ今回デジカメも購入しはったわけです。さて、使いこなせるかな( " )？
閑話休題。
上記にもちょっと関連する事。テレビの話。
改装直後だからってのも要因としてあるけれど、今日の「情熱大陸」は一寸キタわ。木造大工：宮内寿和 氏。凄すぎ。カッコいい。何か良くわからんけど釘を使わないはめ込み挟み込み工法で、木だけで家を組んで行く。木材は一切無駄にせず、木材それぞれの癖を見抜き使うのにふさわしい場所を決めて行く。まさに適材適所。もし人事部にこんな人おったらその会社は「売上げ」も「社会的貢献度」もきっとズバ抜けているだろう。ここで重要なのは、この二つが揃ってないと意味がないということである。大事なのは理念。それが無いから倫理が飛んで偽装に走るんだ。
しかしなんでこの人のコミュ無いねん(.. )怒りすら感じる。
その流れで「ワンステップ」も見る。電気店のない離島に工業大学生がボランティアで修理にいく。んで島のおじいちゃんおばあちゃんの家電を何でも直しちゃう。これなんかで以前も見たけど、モノを直す事で人が喜ぶ＝モノを大事にする精神＝技術が見知らぬ人の生活や人生を豊かにする光景。こういうの大事だと思います。代わりのものを買ってあげるとかじゃあ、心の充足感や、心が通うっていうの？そう言う「豊かさ」ってのは生まれない。
無論、数多の商売は基本的に人々の消費行動の上に成り立っていて、それは特にモノ作りの分野は覿面である。しかし一部の中身のない不毛なマネーゲームに明け暮れた奴らのせいで、真っ当に生きている人達までもがその報いを受けなければならない理不尽な昨今、すなわち、この過度な経済競争による大量生産／大量消費時代の終焉時期に上記二つのたまたま見たTV番組は、はっきりとこの先モノ作りに携わる人達の進むべき指針を示してくれていると思うのは僕だけだろうか。
ハコもの100年、電気製品50年....であればその手元に有る「音楽」の寿命は一体何年だろう？と音楽人としては考える。色褪せない作品をこの先どれだけ作っていけるのかなぁ( " )そう言う事を追求するのはスタジオ人としての務めであり、バンドマンとしての誇りであり、いづれも「音楽」に対する愛情表現そのものに他ならないと思う。
自分自身そういう人でいたいし、そういう人達の味方でいたい。
こういう事に気付かせてもらえるならTVのダラダラ見も悪くないね。
11/10/00:56
コメント
「適材適所」のくだりは、まことに印象深かったですね。
現状では宮内建装が決して儲かってないっていう事実は、何やら時代を映してるようで、寂しいですね。
ああいう人（会社）の元に、注文が集まるような世の中にしたいもんですな。
ご無沙汰です。適材適所はまさに語源でしたよね。
モノ作りって結局儲けようと思うと回転率とか、生産工程における効率性を合理的に考えないと出来ないんでしょうけど(.. )実際もうモノが売れない時代に入ってますから、ああ言う考え方でゆっくり丁寧にモノを作る「プレミアム志向」ってのはエンドユーザーにも浸透して来てるとは思いますけどね。要はサービスを提供する側の覚悟というか、心づもりがまず重要ですよね。
今の会社が全く理に適わないやり方で憤っているので、
宮内さんのやり方には共鳴しました。
大企業でもあの精神は見習うべきなんじゃないかと。
たとえ全てを取り入れるのが無理だとしても、
それを少しでも真似ようとする気持ちだけでも欲しい。
電気科の学生たちは、普通に良いエピソードだなぁと実感。
レコードから民謡が流れてきた時はちょっと感動しましたもん、、、、、
そうですよね。結局会社も「人」なんですよね。
僕は正確に言うと会社員になった事はないので偉そうに言えるわけではないですが...。
人が人の為に動き働く、被った恩恵は返す...こういう基本的な事って大事ですね。